以前の記事で、2021年からのBWF公認大会で、人工的に作られたシャトルが使われるという話を紹介しました。
BWFからの発表では、人工シャトルはヨネックスと共同して開発したとあったのですが、どうやらミズノからも人工シャトルが販売されるようです!
ミズノ TECH FEATHER03とは?
ミズノから今年新しく発売される、人工の羽根を使ったバドミントン用のシャトルコックです。
Image: MIZUNO
日本バドミントン協会の公式認定球なので、なんと国内試合で使うことが出来ます。人工羽根を使ったシャトルとして国内初となる認定を受けたシャトルです。
思ったよりもシャトルの形をしていますよね!私は「人工羽根シャトル」と最初に聞いた時、百円均一で販売しているナイロンのシャトルを想像していたので、ビックリしました😂
思っていた人工羽根シャトルと違う
人工羽根シャトルってちゃんと飛ぶのかな?と思っていましたが、TECH FEATHER03をみると普通のシャトルと同じように使えそうなことがわかります。
どんな素材を使っている?
ミズノのページには、詳しい羽根の材料名は書いてありませんでしたが、写真を見る限りだとウレタンなどを使っているような気がします。
人工羽根の形状を左右非対称にすることで、水鳥シャトルの飛行性能に近づけることに成功したようです。
羽根自体の耐久性も、人工素材を使っていることで上がっていそうですね。水鳥シャトルと違って打っている間に毛羽立つことも少なそうですし。
羽根の軸部分には、木を使っているように見えます。軸の断面形状を筒状からIの字にすることで強度アップを図ったようですね。●よりI字の方が若干空気抵抗が増えそうですが、あまり影響しないんでしょうか?
コルクの部分は普通の天然シャトルと変わらないみたいですね。
普通のシャトルとの性能比較は?
ミズノの発表自体では、従来のシャトルに比べて
- 耐久性が約2倍になった
- シャトルがレシーバーに届く時の速度差は殆ど無い
- 飛行性能もほぼ同じ
らしいです。ミズノと契約しているインドネシアのモハマド・アッサンとヘンドラ・セティアワンのインプレッション動画です。若干打球感が重いみたいですが、打ってる内に慣れる程度の差みたいですね。
トップ選手でもほぼ気にならないということは、管理人が使ったとしても違いに気付かなさそうです笑
打球感の重さは、人工羽根の軸部分が影響しているのかなと思っています。シャトルを打った時、シャトルは一旦潰れてから復元しつつ飛んでいきます。
インパクトの瞬間に潰れる際に、羽根の軸部分のしなやかさによって打球感が変わると思っていたのですが、人工羽根の方が若干軸が固く出来ているため、シャトルが天然球よりも潰れにくく、硬い打球感になるのかなと。一方で水鳥の羽根は、人工羽根と同じくらいの強度をもっているけどしなやかに出来ているから、柔らかめの打球感になるんじゃないかと思っていたりします。
ですが、アッサン・セティアワンの印象とミズノの発表データによると、どうやらスマッシュの速度が従来のシャトルよりも落ちにくいみたいなんですよね。アッサンも「スマッシュは追い込まれる感じがする」と述べていました。
とすると、人工シャトルは固くてインパクト時に潰れにくいけど、一旦潰れてしまうと復元するまでに時間がかかってしまうのかもしれません。潰れているときのほうが空気抵抗が少なくなるため、減速しにくくなるからです。
水鳥のはねのように、強度がありつつもしなやかな特性を持った素材を作るのはやっぱり難しいんですね。今後素材の研究が進んでいけば、今のシャトルと変わらない打球感が実現する日も来るのではないでしょうか。
お値段は?
TECH FEATHER03のお値段は定価で4,300円+税だそうです。これは結構お得だと思います。
というのも、ミズノが販売しているシャトルのうち、日本バドミントン協会の検定に合格しているシャトルで一番値段が低いのがSKYCROSS G-IIという製品です。
SKYCROSS G-IIのお値段は4,500円ほど。TECH FEATHER03とほぼ変わらない値段です。むしろTECH FEATHER03の方がちょっと安いですよね。
TECH FEATHER03の耐久性が天然球の2倍ほどである事実を踏まえると、TECH FEATHER03の方が2倍オトクじゃだと思いませんか?
これは「買い」ですね。
販売開始時期は?
ミズノのホームページでは4月に販売開始となっていますが、ミズノ公式オンラインショップではまだ販売していないようです。
コロナの影響で遅れているんでしょうか?
販売されたら使ってみたいと思っているので、それまで楽しみにしてましょう!
まとめ
ミズノから発売される人工羽根で出来たシャトル「TECH FEATHER03」について紹介しました。
BWFからの通達にも会ったように、バドミントンが今後も発展を続けていくには、環境に配慮していくことが重要です。
TECH FEATHER03のように、天然シャトルに比べて環境負荷の低いシャトルが出てきたことは、バドミントンの今後の発展に大きな意味を持つと思います。
値段もそんなに変わらないですし、ヨネックスなどの他のメーカーも人工シャトルの販売を開始すれば、今後は人工シャトルが主流として使われていくでしょう。
そうなってくると現在使われている天然シャトルを見かけることも少なくなりますね。10年後のバドミントン界では、「え?シャトルって鳥の羽を使って作られていた時代があったの!?」なんて会話も生まれてきそうです。
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