BWFは選手の福利をまず考える必要がある

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先週の金曜に世界バドミントン連盟(BWF)が大会カレンダーの改訂版を発表した時、連戦に続く連戦で選手が故障をするのではないかという冗談がオフィスの中でかわされていた。

何個かの主要な大会が連戦続きになっている、8月から12月の5ヶ月間で22の大会を詰め込んだ予定は冗談以外の何物でもない。

そして、おそらくBWFが笑顔でいられる理由もないであろう。Covid-19のパンデミックはBWFに1つの難題を突きつけた。最近発表された決定の一つ一つは綿密な調査のもと行われている。

困難な状況は、人や組織から最高のものだったり最悪のものを引き出す。

BWFにとって不幸なことに、3月の全英OPの大会を全て延期にしたことや、オリンピック予選の期間を見直したり大会カレンダーの予定を変更したりといったBWFの行動の殆どは、選手から非難や怒りを買うこととなってしまった。

過密カレンダーもまた、論争の元となった。オンラインを通じて、選手たちはショックや、何人かの選手は信じられないといった反応を見せた。

 

もちろん、選手たちは参加したい大会を選んだり参加数を制限することができる。しかし、来年の東京オリンピックに向けた予選がある今、選手たちは苦境に立たされている。

もし大会に参加しなければ、世界ランキングを落とすことになる。もし連戦の大会に出場すれば、怪我のリスクが高まる。

 

不平の空気は全英選手権開催中から既に存在していた。

Covid-19の脅威が高まる中で全英OPを開催したBWFに対して反対している選手も中にはいたが、オリンピックに向けたランキングに影響を与えるため、何としても大会を開催して欲しいと思う選手もいた。

BWFと大会ホストによって取られた、全ての人々が安全にという努力にもかかわらず、台湾チームのスパーリングパートナーが帰国途中にCovid-19に対して陽性反応を示した。バーミンガムに到着する前にヨーロッパの地域を既に訪れていた。

この事件は、あるトップ選手がBWFは優先事項を混同していると批判することに繋がった。選手の安全よりも金銭が上に来ていると彼女は批判した。

しかし、誰もBWFを責めることは出来ない。結局、トーナメントやイベントを開催することはBWFの主な収入源である。

昨年の財務報告によれば、BWFは世界選手権・スディルマンカップ・全英OPを含む、巨大スポンサーがつくトーナメントから2500万ドルの収益を得ている。

かつてのシングルスのレジェンドラシド・シデクによれば、1980年代や90年代に比べて非常に大きな金額である。シデクは、近年、バドミントンがその地位を向上させ、テニスというより成功したラケット競技の影から脱出することが出来たことを喜んでいる。

しかし、シデクは「利益から恩恵を受けるべきなのは選手である」と問題の核心を着く。第一歩として、世界選手権・トマスカップ・スディルマンカップでも選手に賞金を出すべきだとシデクは呼びかけた。

これらのトーナメントは一度も賞金を出したことがない。完全に名誉のみの大会なのである。

他にもいくつか疑問が残る。BWF本部の人員数は現状のもので良いのか?富の再分配はこれでいいのか?公平であるか?必要なのか?

これらの疑問は184の加盟団体が参加する、6/5のBWF年次総会(オンラインで開催予定)で回答があるだろう。加盟団体は、自分たちの事情に集中するだけでなく、選手の福祉にも注意を向けなければならない。

Covid-19によって影響を受けている貧しい国ほど、ポール・エリック・ホイヤー会長とトマス・ランド事務局長率いるBWFに対して、財政的な支援を要求する必要がある。

スコアリングシステムの変更や、人工シャトルの導入といったことは、後からいくらでも出来る。

 

ソース:Welfare of shuttlers must come first for BWF

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