以前の記事で、男子シングルス選手は、身長・体重はどれくらいが理想なのかという疑問について考察をしました。
男子シングルス選手では身長が170cmだと大体65kgくらい、175cmだと70kgくらい、180cmだと75kgくらいという結論になりましたが、他の種目ではどれくらいが目安になるのでしょうか？
ダブルスとシングルスの違い
ダブルスは2人でコートをカバーするため、シングルスに比べてプレイヤー一人あたりのコートカバー範囲は狭くなります。
そのため、シングルスに比べてダブルス選手の方がフットワークによるターン動作が少なくなるため、体重増加による負担がシングルスプレイヤーほど大きくないと予想できます。
また、ダブルスのほうがスマッシュを打つ機会が多く、よりパワーが必要とされるプレーが多いです。そのため、シングルス選手に比べて全体的な筋肉量も必要なはずです。
したがって、シングルス選手に比べてダブルス選手の方が体重が重い傾向にあるのではないか？というのが私の予想です。
というわけで、実際に選手のデータを調査してみました。
男子ダブルス選手の身長・体重分布は？
世界ランキング10位までの選手合計20人の体重を調べてグラフにしたのがこちらです！
グラフをタップするとそれぞれの選手の詳しい情報が見られます。
体重データなし：
マーカス・ギデオン(インドネシア、世界ランク1位) 身長 168cm
李俊慧(中国、世界ランク3位) 身長 195cm
李洋(台湾、世界ランク7位) 身長 178cm
王齊麟(台湾、世界ランク7位) 身長 186cm
チョイ・ソルギュ(韓国、世界ランク8位) 身長 181cm
ソ・スンジェ(韓国、世界ランク8位) 身長 182cm
アーロン・チア(マレーシア、世界ランク9位) 身長 168cm
男子シングルスのグラフと比べてみてどう思いますか？
私は特に目立った分布の違いはなさそうだな、と思いました。
最初に立てた予想とは逆で、シングルス選手もダブルス選手も身長・体重の分布には大差ないということですね。
ただ、シングルスと比べて全体的に身長の低い選手が多い傾向です。男子ダブルスでは、170cm前後の選手が多くいることがわかります。
これは、シングルスで必要だったリーチの長さがダブルスではあまりアドバンテージにならないということを示していると思います。むしろ、大柄な選手よりも小柄で、すばしっこい動きをする方が有利ということを示しているのではないでしょうか。
近年の男子ダブルスは、ドライブ主体の高速なラリー展開が多いです。
ドライブを打つ時、大柄な選手はラケットをかなり下げて打つことが出来ますが、小柄な選手はシャトルの下に潜り込むことで、より強力なドライブを打つことが出来ます。
そのため、大柄な選手はドライブ戦で不利になりやすく、小柄な選手の方が現在のダブルスでは有利に試合を運ぶことが出来るのではないでしょうか。
ドライブ主体ではなく、ロブやスマッシュが主体だった頃はまた違った傾向がありそうですね。
太っているトップ選手もいる
バドミントン選手としては珍しいんですが、ちょっとポッチャリいていたダブルス選手もいました。
マレーシアのホン・ティエン・ホウ(Hoon Thien How)という2014年ごろに活躍していた選手です。
image Pierre-Yves (Licensed under CC BY 4.0)
身長は172cmですが、体重が82~85kgくらいあったそうです。ちょっと体重過多ですよね。
もちろん世界トップのプレイヤーで、自己最高の世界ランキングは7位です。トマスカップにも出場したことのある選手なんですよ。
ファイナルセットまで試合が長引くと、体力切れで負けてしまうことが何度かありましたね。栄養士さんに頼んで摂取カロリーや脂肪量をコントロールしてなるべく体重を減らすように努力していたみたいですね。どれくらい痩せたのかはわかりませんでしたが・・・
シングルス選手でこれだけ太っていると中々勝ち上がるのは難しいかなと思います。
そういう点では、ダブルスは多少太っていても大丈夫かも、ということですね笑
男子ダブルスの身長・体重に関する考察まとめ
まとめると、
- 男子ダブルスも男子シングルスも身長・体重の比率は大きく変わらず175cmくらいだと70kgがちょうどいい。
- ドライブによる低空戦が主体になっている現代の男子ダブルスでは、小柄な方が有利かも
ということになります。
ぜひ今回の考察も今後のプレーや体重管理に生かしてくれると嬉しいです。
コメント
うむ！！
シングルスも知りたいです。